かな子「『何でも変えて差し上げます』…?」

※人によっては閲覧注意

 

 

かな子「…私、普通のダイエットマシーンを注文したはずなんだけどなぁ」

かな子「届いたのはいいけど、なんかやたらと大きいよね、これ…」

かな子「…まぁいっか、なんにせよ使ってみないとね」

かな子「取説は…あった」ガサゴソ

かな子「なになに…ボタンを押して中に入るだけ?」

かな子「…胡散臭いなぁ…」

 

かな子「…ここのボタンかな?」ピッ プシュゥッ

かな子「わっ、開いた…棘だらけだ」

かな子「ここに入ればいいんだよね…」スッ

 

ガシャン

 

わっ、閉まっちゃった…

…棘、危ないなぁ…動くと刺さりそう

 

ピロリーン

 

…ん?

 

『ようこそ!何でも変えて差し上げます!』

 

わっ、音声!?

 

ガコン

 

えっ、動…いたっ!痛い痛い!

棘が…刺さ

『何でも変えて差し上げます!』

 

いたいいたいいたいいたいぃぃっ!!

やだっ…だして…!

『何でも変えて差し上げます!』

 

…かえ…して…

…しにたく…な

 

ビシャッ

 

『何でも変えて差し上げます!』

 

 

 

 

 

 

ピー…

 

響子「『オールアラウンドヘルパー』?」

美穂「うんっ!この前懸賞を申し込んだんだけどね…」ガサゴソ

美穂「それが見事当たったみたいで、この子が今朝届いてたの!」スッ

響子「わぁっ…かわいいっ!」

美穂「でしょっ!しかもこれ、すごいんだよ!」

美穂「なんでも、これ一台で炊事から掃除洗濯まで、家事全般こなしてくれるとかっ」

響子「へぇーっ」

美穂「あとね、AIが搭載されててすっごい賢いらしいの!話し相手にもなるらしいよっ!」

美穂「…使ってみる?」チラッ

響子「…使っちゃう?」チラッ

 

きょうみほ「使っちゃおうっ!」

 

美穂「えっと…ここが電源かなっ」ポチッ

 

ウィン

あなたのお供、ヘルパーロボットだよ! 何をお手伝いしようかな?

 

響子「わっすごい、ほんとに喋った…」

美穂「どうしよっ、何を話せばいいんだろ…」

 

響子「…そうだ、掃除っ!掃除してみてっ!」

響子「お手並み拝見だよっ」

美穂「あははっ、響子ちゃんもお掃除とか得意だもんねっ?」

響子「もちろん、悪いけど負けられないよっ」

 

周囲70%の汚染確認。クリーニングプロセスを開始します。

 

美穂「おおっ、喋ったよっ!動き出すのかなっ?」

響子「あっ見て、アームが伸び」

 

ピー…

 

 

晶葉「…録音データはここで途切れている」

モバP「…」

晶葉「…そういうことだ」

モバP「…クソッ…!」

 

 

 

"すべてのアブノーマリティは存在の理由がないかもしれない。
しかし存在する意志はあります。"

 

 

おわり

風雲僧すこすこ